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最新研究95「眼球への圧力を監視」を掲載しました

<脳研の最新研究から>(95)

2010.2.15. 「秋田魁新報」に掲載

眼球への圧力を監視

 脳神経外科の開頭手術の合併症として、術後に失明などの視力障害が起こることがあります。その発生頻度は必ずしも高くありませんが、いったん起きてしまうと回復が非常に難しく、退院後の日常生活に大きな支障を来してしまいます。

 原因はまだ十分に解明されていませんが、特に額やこめかみ近くの手術の際に、頭蓋(ずがい)骨を露出するために切開した頭皮を目の方向に引っ張る操作によって眼球に強い力がかかり、奥にある網膜や視神経が圧迫を受けて障害されてしまう可能性が考えられています。

 脳研センターではこうした合併症を未然に防ぐために、開頭手術の時に外力が眼球にどの程度かかっているかを数値化して、リアルタイムで監視を行うための眼球加重測定装置を開発しました。これは直径約1センチ、厚さ0.2ミリの薄い円盤形をした加重センサーを、手術を受ける患者さんの両まぶたの上に張り付けるだけの非常に簡単な装置です。

 このセンサーが、指でまぶたを軽く圧迫した程度の力を感知すると、アラーム音が鳴って警告します。すると術者は、眼球を圧迫するような手術操作がないか、ただちに確認し、“眼球にも優しい”脳神経外科手術が行えるよう工夫しています。

 脳研センターには30年前より工学系の研究員が在籍しており、医学と工学が連携して研究を進めています。医者と技術者(エンジニア)が協力して、患者さんの治療上の問題点をうまく解決できるように常に心掛けています。

 (脳神経外科学研究部・武藤達士) 

 


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