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センター長あいさつ

秋田県立脳血管研究センター センター長 鈴木 明文

 

 秋田県立脳血管研究センターは、脳卒中の診療と研究を通して、最善の予防、診断及び治療の方法を確立し、県民の健康福祉の増進に寄与するとともに、医学の向上に貢献することを理念としています。

 当センターは脳卒中の撲滅という県民の切なる願いのもとに1968年設立されました。当時は脳卒中の病態がほとんど解明されておらず、検査法は限られ、有効な治療法もほとんどありませんでした。中村 隆初代センター所長が当センターの名称に「研究」の2文字を入れたのは、脳卒中を研究し、検査法、治療法を開発しなければ、その撲滅は叶えないと考えたからです。

 その後、研究が進み、検査法、治療法が進歩しました。研究の対象は脳卒中のみならず、その他の脳神経疾患、循環器疾患にも広がり、臨床研究のみならず基礎研究も行っています。その研究成果は医療機器の開発や精度の向上にも寄与してきました。なかでも、PETという診断機器の開発には中心的な役割を果たし、脳の血流や代謝を正確に画像化することができました。国内外から高い評価をいただいております。現在では、PETをはじめ、CT、MRI、など脳神経の診断に不可欠な検査機器はいずれも最新のものを導入し診断の精度を向上させています。

 治療については、当センターで研究開発した手術法を含め各種の外科的治療、内科的治療、リハビリテーション、血管内治療、放射線治療(ガンマナイフ)など多岐にわたり行っています。これらの治療効果の検証を当センター独自に、あるいは国内外の研究に参加して行っています。その結果にもとづき、科学的に有効性が確認された治療を正確に提供するよう努めています。新薬の有効性と安全性を検証する治験も患者さんのご理解のもとに行っています。わが国で推奨する治療法をまとめた「脳卒中治療ガイドライン」を作成する委員会へも参加してきました。現在は脳卒中のみならず、その他の脳神経疾患、循環器疾患も治療しています。

 科学的に有効性が確認されている治療法も100%の有効性と100%の安全性を有するわけではありません。治療を駆使しても重い症状を後遺したり生命が危うくなることが少なくありません。そのためにも、当センターでは、まだまだ限界が多い治療法を少しでも進歩させる研究を行っています。

 有効な治療を正確に行うには十分な理解とトレーニングが必要です。当センターは各種学会の専門医を養成する教育病院の認定をうけています。国内のみならず海外の医師も専門医を目指し当センターで教育を受けています。これまで多くの医師が研鑚を積み、今や国内外の多くの地域で活躍しています。医師以外の医療スタッフについても幾つかの研修の機会があります。

 当センターは今後も研究、診療、教育の質をさらに向上させ、脳卒中の予防と再発(中りなおし)防止について積極的に取り組み、県民の切なる願いである脳卒中の撲滅を目指してまいります。

 


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